2019-04-03

groundの意外な意味とは?

3月11日以降、通常、英辞郎の検索ランキングにはあまり入ってこないgroundという単語の検索件数が多くなりました。これは、「二度の事故を起こした米ボーイング社の飛行機737MAXが、中国で飛行禁止になった」というニュースに関連していると考えられます。

これとgroundにはどんな関係があるのでしょうか。groundには「〔悪天候・整備不備・規則違反などの理由により飛行機・操縦士・乗客を〕離陸させない、飛行禁止にする」という意味があるのです。さらに13日にはアメリカでも同機が飛行禁止となったことがニュースになり、検索件数がもっと増えました。Twitterでは英語でこのニュースを見た人の「ground=飛行禁止なんだ」というつぶやきがいくつか見られます。

groundは「グラウンド、校庭」という意味だと思っている方も多いかもしれませんが、これは和製英語です。「グラウンド」は正しくはplaygroundやfield、「校庭」はschoolyardと言います。

ただし、groundには「グラウンド」に近い、「土地、地面」という意味はあります。9.11のテロ事件で崩壊した世界貿易センターの跡地はGround Zeroと言いますよね。ground zeroにはそもそも「最も初歩の段階、中心地、爆心地」などの意味があります。

また、groundには「地面を転がるようにボールを打つ、ゴロを打つ」という意味もあります。「ゴロ」そのものはground ballまたはgrounderと呼ばれ、「2塁ゴロを打つ」ならhit a ground ball to the second basemanです。

groundは熟語での用法も多く、have a lot of ground to coverは、「やらなければならないことがたくさんある」という意味で、Let's realize we still have a lot of ground to cover.(まだやらなければならないことがたくさんあるんですよ)のように用います。

その他にgroundには、罰として「外出禁止にする、自宅謹慎させる」、「罰として行動を制限する」という意味もあり、I got grounded from video games for a week.(私は、1週間テレビゲーム禁止の罰を受けました)などと用います。アメリカの俗語としてとてもよく使われ、小説でもよく目にする表現です。

なお、例文を見るには、無料登録制の「英辞郎 on the WEB Pro Lite」をご利用ください。