2015-11-17

アルクのユーザーミーティング 「私のとっておき利用法を紹介します」レポート (1)

2015年10月24日(土)、東京渋谷のTKP渋谷カンファレンスセンターにて、アルクが主催する「英辞郎」のユーザーミーティングが開催されました。

「英辞郎 on the WEB(Pro)」を仕事で使っている6人の方が、実体験から「英辞郎 on the WEB (Pro)のここが便利!」という話を参加者の前でスピーチ。知らなかった機能、使っていなかった機能やTIPSが話題になったことで、参加者の方々からは、「実務での活用法が参考になった」「もっと活用できそう」といった前向きな声を多く聞くことができました。

本ブログでは、3回に渡り、スピーカーが提供してくれた「私の使い方」をご紹介したいと思います。また、6人のスピーチの後には質疑応答や交流会も行い、そこで参加者の皆さんの声も集めました。これも後続の記事で、併せてご紹介いたします。


「英辞郎 on the WEB(Pro)」と『英辞郎』を使い倒せ!

~私の使い方を紹介します~ その1



「現場の思いまで汲み取った、より的確な英訳表現を探す」

スピーカー:宮本佐和子さん(コンサルタント)

スピーカーのトップバッターは、宮本佐和子さん。
製造業の企業を主なクライアントに持つコンサルティング会社に所属するコンサルタントです。海外の工場での支援も行っており、上司から資料の英訳を依頼されることが日常的。とはいえ、宮本さんいわく、「私の英語は日本の学校教育だけで、留学や駐在体験で学んだことはありません」。当然、日常生活で英語を使う機会はほとんどない、と言います。
そこで宮本さんは、「自分が訳した英語が正しいか確認したい」との理由から、「英辞郎 on the WEB」(以下EOW)を使っています。学生時代に尊敬する先輩に勧められて以来、シンプルなユーザーインターフェースが使いやすく気に入っているそうです。

■私のEOW利用法

EOWで確認しているのは主に2つ。
「何気ない日本語表現を訳した自分の英語は、本当に伝わるものなのか」そして、「前置詞の使い方は合っているのか」です。
宮本さんは英訳業務を、資料の読み込み→自分の英語力での英訳→見直して内容を確認→不安な箇所について辞書を引く、という流れで行っています。
EOWが登場するのは、英文の精度を上げる最後の段階です。
 

■日・英を混合させた検索

例えば、「賜物」という言葉を訳したい場合、そこには「現場の努力の結晶」というニュアンスを込めたい。そこで、自分が知っているcrystallization(結晶、結晶化)を使って伝わるかどうかを「crystallization 賜物」と、<日本語・英語の混合>検索。すると、見出し語と訳語にこれらを含む項目はヒットしない(検索結果が0件と出る)ので、crystallisation を「(努力の)賜物」の意味で使うのは、意訳過ぎて伝わらない可能性が高い、と分かります。
その後、あらためて「賜物」だけで検索すると、productやfruitといった言葉が見つかる。それぞれの使い方を(ブラウザの)別タブに表示して使い方を比べると、fruitはcollaborationの文脈で使う場合もあると判明し、「今回は、fruitを使った方が、productよりも意図に合った表現になりそう」と、分かるわけです。


■用例を検索して前置詞を確認

また、前置詞が正しいかどうかを知りたい場合は、前後の単語と一緒に検索して用例を確かめます。例えば、「人材像に関する意見収集結果」の「関する」はregardingを使いたいけれど、「opinions regarding staff portrait」でうまく伝わるかどうかを知りたい。そこで、宮本さんは、「opinions regarding」を検索。すると、ほぼ同様の例文が見つかり、「この前置詞の使い方は問題なさそう」と分かるという具合です。



宮本さんはEOWについて、フレーズが豊富なところのほか、「検索してヒットしないものは『0件』とはっきり出るのが好き」と言います。諦めて次の表現を考えることができるので、無駄な検索を重ねる必要がなく、仕事の効率を考えると便利とのこと。一方、検索欄にスペルミスで入力した場合に、「もしかして」で正しい綴りの単語が表示されるのもありがたいそうです。

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次回のレポートでは、「英辞郎 on the WEB Pro」の単語帳、スマホでの利用などをご紹介します。

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